私が今、「本当にありがとう」と伝えたいのは父と母です。
私が18歳のとき一度結婚を決めた人がいましたが、
父親の猛烈な反対にあい、彼とも別れさせられました。
その後、結婚することもなく30過ぎまで独身。
「あの時結婚していれば・・・」などと考えると、いつも父を恨んでいました。
父は責任を感じていたのか、
近所のレストランでオーナーシェフをしている人を「結婚相手にどうだ」と勧めていました。
私は全くタイプではないので軽く流していました。
その父が、末期がんと診断されました。
そのシェフに父のことを伝えると、お見舞いに行かせて欲しいと頼まれ、
私が連れて行くことになりました。
その帰りに、何故か付き合うことに・・・。
それから2週間で私たちは結婚することに決め、父は涙を流しながら喜んでくれました。
しかし、あまりにも突然で「ありがとう」を伝える間もなく4日後に天国に旅立ちました。
お葬式のときに、父の友人から、「お父さんはあんたのこと一番心配していたよ。」
と言われ、涙が止まりませんでした。
あんなに恨んでばかりで、親子らしい会話もあまりなく。
それなのに、「一番心配していた」なんて。
父が旅立った後、私は妊娠しました。
予定日はなんと父の誕生日。父が見守ってくれたから授かったのかもしれません。
お父さんにはいつも心配と苦労ばかりかけてきたけど、
お父さんが始めて認めてくれた人と一緒に新しいスタートを切ることができました。
もうお父さんに伝えることはできないけど、ここで言わせてください。
お父さん、お母さん、私を生んでくれて本当にありがとう。
私はお父さんの娘で本当に良かった。
私は今、本当のありがとうを伝えることで本当の幸せを感じています。
書いている中で、父に対する後悔の念が感謝の気持ちに変わっていったような気がします。
*心の美容液SIMIUS通信 ~沖洲真弓さん~より抜粋させていただきました。
あるお客様から頂いたお手紙でご本人にご了解を頂いてるそうです。